日本に於ける枚葉オフセット印刷機械の動向

国際印刷大学校学長 
     木 下 堯 博
E-Mail: kinoaki@mpd.biglobe.ne.jp


A Trend of Sheet Fed Offset Printing Machine in Japan
International Graphic Arts & Printing University

President Dr.Akihiro KINOSHITA


1、 はじめに

 枚葉オフセット印刷機械は多色化に対応すると同時に多品種、小ロットのための開発が進められている。
 現在の4色機、2色機の設備更新に際して8色機を導入するケースがあり、日本では現在50台以上導入されていよう。
 これは4色機の2台分以上の仕事をこなすことが可能で、人手を減らすことも出来、かなりのメリットが認められている。
 枚葉オフセット印刷機械の世界的潮流としては10色機などへの多色化、ハイブリッド機(フレキソ印刷、スクリーン印刷をラインに一部導入)、色彩管理のプリプレスとプレスの統合、プレートレス(シリンダー上の描画と除去)など多くの技術開発が行われている。
 しかし、一方でデジタル印刷機械の登場がdrupa2000で多くみられた。従来のオフセット印刷機械に用いられているペースト状のインキは電子写真ではトナーインキに、インキジェツトでは液体インキになり、インキを管理していくファクターがデジタル印刷の場合、やや少なくなっている。
 デジタル印刷機械の出荷台数も図1に示すように急速な伸びをしており、それに対してプリプレスの台数の落ち込みは著しい。
 しかし、現在の日本の印刷界ではこのデジタル印刷機械の導入は、品質や印刷生産性の観点から難しいのではないかと思われる。
 そこで本論で主として枚葉オフセット印刷機械を中心として、開発の現状、紙やインクとの印刷適性、将来の方向などを考察する。

   2,出荷動向
   3,技術開発
   4,紙とインキの印刷適性
   5,デジタル印刷機
      と図表は省略

6、 まとめ

 枚葉オフセット印刷機械は印刷速度が上昇し、輪転式と競合するようになって来た。
 Indigo社でもデジタル輪転印刷機のPublisher8000を展示し、多品種、小ロットでも輪転で可能になって来た。
 基本的にはデジタル時代にどのような出力媒体の利用に汎用性があるか?
 さらにバリアブル印刷画像がどこまで浸透し、通信メディアとの競合がどのように進んでいくか?
 一般ユーザーが判断していく時代になってきている。
 しかし、基礎的な研究として紙、インキ、版、印刷機械の相互の印刷適性や材料特性などの研究は不可欠である。
 更に印刷をベースとした環境、ソフト開発、高齢化問題、教育、文化など数多くの問題が山積している。
 そこで今後は一つずつ国際協力のもと問題を解決して行かなければならない。
 (2000年11月23日、Korea Institute Machinery & Materials in Tajeon)