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国際印刷大学校研究報告 創刊号(2001年3月刊)を読んで
印刷画像史学科 松久 卓
2000年に国際印刷大学校が発足し約1年を経過して、この度当初の計画通りに「国際印刷大学校研究報告」創刊号が刊行されました。中綴じ製本で簡素な仕上がりでありますが、読んでみますと開学方針を主体として国際印刷大学校の設立をめぐる現状把握や教育ビジョンを関係者がそれぞれ情熱をもって語っていることを感じました。
要約すれば、石川忠理事長は印刷系教育機関の減少傾向にある現在、当大学校が印刷教育の新しい視点に立って構築して行く事が使命である旨述べられています。
木下堯博学長は世界の流れはインターネット大学が従来の高等教育を変革しようとしている実態を把握されていて、これからは企業や受講生がより良き教育内容や研究レベルを選択するであろうことを教育に携わるものはわきまえた上で活躍すべきであること言っておられます。
又、世界の印刷技術動向ではグーテンベルグ生誕600年にあたり、グーテンベルグの印刷術の発明は人類社会に叡智と出版コストの削減を与え、はかり知れない恩恵を人々に及ぼしたことを強調されています。
三浦澄雄先生は国際印刷大学校の基礎学科目である色彩学を担当されていて、色彩学をベースにしたオンライン教育と実践のあり方について、バーチャル大学における教育の成否は教員側の努力と受講者の勉学意欲にかかっている旨述べられました。
さらに、国際印刷大学校基礎学科目のグラフィックアーツ学のウェブ上、講義展開方法について、教える側と受講する側による教育方法の実際例を木下堯博学長と小林盛夫受講生が誌上で示めされました。高いレベルが感じられます。受講生も大変のことだったでしょう。
最後に「加津佐に創設した活版印刷所」を発表させていただきましたが、1992年、九州の島原を訪ねたとき、島原城の美しさを見て登城しました。天守閣に掲げてあった歴史年表の事実確認のため、1994年に加津佐の活版印刷所跡へ向かわせました。その後、1998年に九州産業大学の木下堯博研究室をお尋ねし、「キリシタン版」についての情報などを提供していただきました。このような経過のもとでまとめた論文です。
国際印刷大学校研究報告がますます内容を深め21世紀の印刷教育・研究に飛躍していくことを期待していると同時に一層の研鑚を積み上げていく所存です。
皆様方のより一層のご指導ご鞭撻の程、お願い致します。
(2001年4月28日記)
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